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メール相談から学ぶコロナ感染拡大時におけるメンタルヘルス(第14回)2020年12月4日

病院からのお知らせ

勤労者メンタルヘルスセンター長  山本晴義

事例⑭ 収入が減り子どもの希望を叶えてやれません。

(相談者 男性 40代 自営業)

【相談メール】

新型コロナウイルスの影響で収入が減り、高2の娘を希望の大学に入れてやることが難しくなってきました。妻もパートに出ていて、家族が食べていく分にはなんとかなりそうなのですが、現状では娘が希望する学部の学費は捻出できません。一人娘の夢を叶えてやれない自分が情けなくなります。

【回答メール】 

やさしいお父様ですね。今回の悩みを考えるヒントとして、フィンランドの精神科病院で始められた「オープンダイアローグ」という取り組みをご紹介します。

これは「患者のことについて、スタッフ間だけで話すのをやめる」というものです。重要な決定はもちろん、専門家同士の意見交換や些細な感想の共有すらも、患者本人がいる場でしか行わない、という厳格なルールです。

「オープンダイアローグ」を導入した結果、この病院では治療成績が以前よりも格段に良くなったそうです。

これにならって、娘さんにも現実の家計の厳しさを包み隠さず話すことをお勧めします。両親が働いていて、それでも厳しい生活状況だと理解すれば、それに沿った選択を考えることができます。

もちろん、アルバイトをして自分で学費を稼ぐ、奨学金を利用する、などの選択肢も出てきます。場合によっては、高校卒業後は一旦就職し、お金を貯めてから希望の大学を受験するということもあるでしょう。

大切なのは、親として懸命に働き、娘さんを大切に思っている姿を見せることです。そのうえで、娘さんの将来について、本人を含む家族全員で話し合ってください。

すぐに結論を出す必要はありません。むしろ、結論を急がず、全員の思いを尊重しながら「ああかもしれないし、こうかもしれない」と対話を続けていく中でこそ、その家族ならではの道筋が見えてくるはずです。

【対応のポイント】

「本人を含めた全員が本音で対等に話し合う」―とてもシンプルなことですが、いざやってみるととても難しいことがわかります。それだけ普段本音で話していないのかもしれません。もちろん本人の気持ちが最優先ですが、私は診察でも、家族や関係者の同席を歓迎します。我々のような専門家が関われるのは、その方の生活のほんの一瞬。それ以外の時間を一緒に過ごす家族の方がずっと影響力があります。そのための家族の関わり方を支援するのもメール相談の重要な役割です。「家族全員が自分を尊重して本音で話してくれている」という感覚は、必ず良い影響を与えてくれるはずです。

※ 実際に送られてきた相談メールを参考に、相談者のプライバシーを考慮して作成しています。

勤労者こころのメール相談(mental-tel@yokohamah.johas.go.jp)

勤労者メンタルヘルスセンター山本晴義センター長(心療内科医)が自らお答えするメール相談です。年中無休の24時間、無料でお受けしており、24時間以内にご返信いたします。

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登録日:2020年12月04日

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